娯楽としての世界史

まず、このサイトを作るにいたった経緯から説明します。『歴史の授業が面白くない。』これは多くの人が一度は感じたことがあると思います。私も小学生の頃からどちらかと言えば理科、算数が好きだったこともあり、小学校でも中学校でも日本史、世界史を問わず退屈な思いをしました。そのせいで、高校では地理を選択します。当然受験にも使わず、歴史と言う学問は非常に遠い存在になったと勝手に思っていました。

でも、やっぱり歴史の話はしたい。

高校卒業後、歴史など忘れ去って理系らしくゲームで遊んでいました。そんなゲーム生活中にとあるゲームとその解説動画にはまってしまいます。それが、悪名高きシミュレーションゲーム『Civilization IV』です。ゲーム自体は歴史を深く知らなくても楽しく遊べます。しかし、解説動画では歴史的な事実から小ネタまでさまざまにちりばめて解説しており、私はそれを理解できませんませんでした。非常に残念な思いをしたことを今も覚えています。

たまたま教科書ブームが来てた。

歴史を勉強しなかったことを後悔し始めたころ、『もう一度読む山川○○』という教科書をベースにした本がブームになっていました。正確には私が知る前からブームだったので、かなり乗り遅れて教科書を読むことになりました。しかし、何故か詳説世界史を買います。教科書といえばコレというバイアスがあったことと、『もう一度読む山川○○』は簡単すぎるというネットの評判を鵜呑みにしてしまいました。

『やっぱり面白くない』

人生そんなに甘くありません。結局、ゲームに出てた地名やら人名を多少知っている程度なのです。知っている人名や地名が出てきてもそ、その人が何をしたのか、そこで何があったのかは知りません。そんな状態で教科書など理解できるわけがありません。諦めずにネットで調べた『ナビゲーター世界史』などを読んでみましたが結局世界史を面白いとは思いませんでした。面白くないモノは仕方ないので、歴史モノの娯楽作品を楽しむことにしました。思い返すとかなりの量の作品を見たり読んだりしました。あきらめて娯楽作品に流れる。

『読める…読めるぞ』

あきらめて数年後に劇的な変化が起ります。それは『キングダム』を読み始めたことです。『キングダム』自体は知っていたのですが読む気になれず放置していました。ただ、『シュトヘル』などの漫画、『水滸伝』『楊家将』『史記 武帝記』などの北方作品、『宮廷の諍い女』『三国志 Three Kingdoms』などの映像作品を一通り見終わった後、どうしても秋春戦国時代~中華統一までの時代を知りたくなりました。なんせ、どの作品でも古事からの引用が必ずあるのですがだいたい周代から始皇帝までの話ばかりなので、ぽっかり穴があいたような気分になるのです。ならば敬遠していた『キングダム』を読もうと決心しました。

何で王なんだ?

読み始めたキングダムは面白くどんどん読めました。その中で湧いてきた疑問があります。それが、「なんで、王翦将軍は危険人物なのか?」「そもそも、あんで王なの?」です。そんな疑問を抱きながら読み進めていたときたまたまキングダムの解説本を見つけました。その中に「王翦は周の霊王の孫」と書かれていました。なんと、 王翦将軍は周の王族でした。祖父の世代まで王だったのなら当然復興させたいと思うでしょうね。このように意外な繋がりと事実があることを知り楽しくなってきました。

繋がり始めるとたまらない

その後、キングダムやそれまでに見てきた作品に出てくる登場人物が関係してないかをネットや辞典で調べました。すると出てくる出てくる、面白いように子孫や先祖がいろんな所にいます。なかでもキングダムに出てくるキャラクターは後々に大成する一族がたくさんいて本当に面白かったです。ここで「もう一度、教科書を読んでみよう。」という気持ちになり中国史だけ読み返したところ全然負担にならないのですよ。もう、読むのが面白くてですね。これは行けると思いました。

娯楽としての世界史作品でも十分に勉強になる

世界史を勉強するうえで娯楽作品はちゃんと選べば十分通用します。私のように世界史がつまらない、面白くない、分からないという人は一度遠回りして娯楽作品から入ってはどうでしょうか?